2010年8月31日火曜日
国分寺・桜門
国分寺の駅から,国分寺街道に沿って南に行くと,野川に架かる小さな橋がある。そこから川沿いに西に行くと「お鷹の道」がある。江戸の昔,将軍様のお鷹狩に使われたということだが,東京の武蔵野には,今でも,所々に,そのようなところが残っている。
国分寺崖線に沿って東西に続くその道を暫らく歩くと,「真姿の池」という湧水に行き当たる。この辺りには,かなり昔から,湧水の地脈があって,土地の人が,湧き水を汲みに来るのに出くわすこともある。
今日は,人の姿も無くゆっくりと湧水の流れを楽しめるかと思いきや,近くの子連れの親子が自転車で2,3組やってきて,水遊びを始めた。名水100選にもなったというわりには,サンダル履きで水遊びに昂じる姿を目の当たりにすると,何か情緒の無い感じがしてならない。せっかくの憩いの場所として保存されているのであれば,何か場違いな親子の姿を見たように思うのは,自分だけだろうか。
国分寺の遺跡や,桜門,薬師堂などを散策してから,武蔵野線のガードを潜り,国分尼寺の遺跡公園から旧「鎌倉街道」の切り通しが一部保存されている所に寄ってみた。車止めがあって,自転車と歩く人以外は,通れないようになっていた。近くのお年寄りか,100メートルもないその道を掃除して歩く人を見かけた。古の時代にタイムスリップしたかのような雰囲気があって,心静かに木立を揺らして吹く風を感じながら,スケッチしてみた。
逆光の道の風景も,なかなかに気持ちよい。暑さも忘れるほどの緑の鮮やかさを楽しむことができた。今日一番の収穫だったような気がする。
31.AUG.2010. P6 ダーマートグラフ 透明水彩