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2008年7月31日木曜日

日比谷公園 心字池2


池の西側の辺りに東屋があり、そこから石段を降りて、池の端から描く。
正面にレストランの建物と白い柵が見えていて、午後の日差しが照りつけてくる。これが描き終わったら、あのレストランで一休みしようと考えながら、描き上げた一枚。
午後二時を回った頃で、辺りには人影が見えなくなっていた。
2008.7.28.  P6  ダーマト  透明水彩

日比谷公園 心字池


暫らくぶりに日比谷公園に行く。確か、学生のとき以来なので、40年ぶりになるだろうか。
噴水の池があったのは記憶にあるが、野外音楽堂や図書館を見る勇気が出なかった。おそらく変わってしまったであろう、その姿を見たくないような気持ちになっていたからだ。
「心字池」というのは、公園の南東の一角にある。交番の裏手に、堀に使われた石垣が残っていて、その下が池になっている。公園を造成するときに、「心」の形に擬えて設計したものらしく、そう呼ばれている水辺だ。
昼時になると、近くのOLが池に面したベンチに座って握り飯をほおばる姿を目にした。木々の茂みに覆われて、此処だけは都会のオアシスといった場所なのかもしれない。
池面に時々鯉の跳ねる音が聞こえてくる。静かな時間が流れていた。

2008.7.28.  P6  ダーマトグラフ  透明水彩 

2008年7月17日木曜日

ブリュッセルの裏通り

2005年の夏に訪れたベルギーの町、ブリュッセル。
中心にある広場グランプラスから、一つ裏の通りに入った辺り。魚介類を食べさせるレストランが軒を連ねている。まだ、朝方で、人通りも無く閑散としているが夕暮れ時からは、人通りが絶えず、遅くまで賑わっている。
昨晩は、名物のムール貝をたっぷりと楽しむことができた。
現地でのスケッチを元に、下書きなしで、インクとペンで描き、後から色をつけて制作したもの。

2005年制作  51×72cm 
ミューズ水彩紙  インク  ペン  透明水彩 

2008年7月7日月曜日

オビドスの町並み(ポルトガル)

2005年の冬に、友達と一緒にポルトガルを旅行した時に訪れた町、オビドス。

緩やかな坂道を上がっていくと古い城さいがあり、今はレストランになっている建物の上に上がると城壁から町全体が眺められる。ポルトガルは、なぜか、どの街も何かうら悲しいような雰囲気があり、ひっそりと静かな佇まいを見せているところが多い。かつて、海洋国家として世界に羽ばたいていた時代もあったが、その当時の跡を今に伝えているものがある。

町全体が一つの道に繋がっていて、ゆっくり歩いても30分ほどの小さな町だ。冬の陽だまりの中に立っていると、午後の日差しをうけて輝く壁の白さと、オレンジやブルーに縁取られた家がとても美しい。

2005年制作  73×52cm  
ファブリアーノ水彩紙  鉛筆  透明水彩

運河のある風景(アムステルダム)

2005年の夏、オランダを訪れたときにアムステルダムで出会った風景。
運河の街、アムステルダムは、縦横に水路が張り巡らされていて、水運が人々の生活を支えていることが分かる。運河に架かる橋もそれぞれが個性的で、とても特徴のある眺めを見せてくれる。自転車を足代わりに利用している人が多くいて、そのための駐輪の施設も街のいたるところに見ることができる。また、訪れてみたい町のひとつだ。

2005年制作  46×61cm  アルシュ水彩紙  ダーマトグラフ  透明水彩



2008年7月6日日曜日

テルチの街・チェコ

ウィーンからプラハに向かう道筋の中間にある小さな町、テルチ。

チェコ中世の街並みを復興したことで知られているザハリアーシュ広場は、池の右手の道を少し上がったあたりにある。二つの大きな池に挟まれるようにして旧市街の街並みがつづいている。

その一つ、ウリッキー池に面しているレストランで食事をしてから、池越しに見える眺めをスケッチした。日本に戻ってきてから、20号サイズで描きなおした一枚。

2003年制作  73×52cm  
ワットマン水彩紙  鉛筆  透明水彩

塔のある街・ローテンブルグ

2003年の夏、ドイツへ旅行した時に訪れた街、ローテンブルグ。

中世の城郭都市の姿をそのままに残しているこの街は、ロマンチック街道とよばれる観光ルートの南に位置している。町の中心マルクト広場に近いところに泊まり、街中を散策する。町全体が城壁にぐるりと囲まれている。その城壁の上には人が歩ける道があって、家並みを一眺することができる。

夜9時ぐらいまでは、明るかったので、マルクト広場に面した石段に座ってスケッチを楽しんだ。地元に住む日本人の画家に声をかけられ、彼のアトリエを見せてもらったのも、懐かしい思い出の一つだ。

城内へと続くブルク門の眺めを描いてみた。

2003年制作  63×76cm  ファブリアーノ水彩紙  鉛筆  透明水彩

2008年7月3日木曜日

ライン河畔の町

2001年の夏、ドイツに旅行して訪れたライン河畔の町々。船着場から街へ続く道の向こうに古い城が見える。この辺りの丘陵地の斜面には、ブドウ畑が丘の上まで続いていた。
ライン河流域では、その土地で採れた葡萄を使った自慢のワインが、どの街にもあるようだ。冷涼な気候の中で育つ貴腐ワインの国としても知られている。ドイツは、ビールもワインも、その伝統の味を守り続けている。

2001年制作  61×46cm  アルシュ水彩紙    鉛筆  透明水彩  ガッシュ

2008年7月2日水曜日

アヴィニョンの町並み

1999年にフランスを旅して訪れたアヴィニョン。法王庁の窓からの眺めを描いたもの。
観光ツアーで行ったので、スケッチを描く時間が殆ど無かった。法王庁に近い宿だったので、夕食後に出かけていき、法王庁前の広場で、ライトアップされた建物を眺めながらスケッチしたのを思い出す。

2000年制作  72×37.8cm アルシュ 鉛筆 透明水彩

ピーピー・レ島の夏

2000年の夏、家族でタイへ旅行したときに見たピーピー・レ島の眺めを描いたもの。
ピーピー・レ島は、プーケット島から船で5~6時間のところにある無人島で、ダイビングには人気の所のようだ。私たちは、シュノーケリングを楽しんだが、海中には大きな潮のうねりがあって、思うように泳げなかった。水中メガネから見える海底は、はるか20メートルもあるかの深さで、不気味な黒い岩肌に覆われていて、じっと見ていると吸い込まれそうになり、怖い感じがした。
この辺りの島は、波の侵食でえぐられ、水面近くが凹んでいる形をしている。わずかに見える白いビーチまで泳いでいこうとしたが、先ほどのうねりに引き戻されて、結局、上陸できなかったのが残念だ。

2000年制作  72.71×51.5cm  アルシュ  鉛筆  透明水彩