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2007年12月3日月曜日

ボマルツォ遠景

イタリアのローマから北に車で2時間ほど走った所にボマルツォという小さな村がある。日本からの観光ツアーでは全くといっていいほど立ち寄らない土地だ。中世の城塞都市(山岳都市)の一つでこの辺りには、そうした村がいくつか散在しているようだ。ローマの空港についてチャーターしたバスに乗り、走ること2時間。夜遅くに、ボマルツォに着いた。辺りは真っ暗でどこに家並みがあるのか定かではない。農場が経営するホテルの主人が軽トラックで我々一行を村の広場まで迎えに出てくれていた。宿のホテル(日本で言うコテージ風の建物)につくとライトアップされた村の建物群が暗闇にポッカリと浮き出ているように見えた。2日目は朝から一日ボマルツォの村を描く。添乗員が交渉してくれて、地元の旧家の庭先からボマルツォの村が一望できる場所でスケッチすることができた。断崖絶壁の上から眼下に町並みが望める最高のポイント。柵も何もない場所で足を滑らせたら一巻の終わり。添乗員が代表で責任を問わない誓約書を書かされた理由が分かる。そこでスケッチした内の一枚、屋根の色だけはつけて帰国してから仕上げた。
2007.10.11. F6  モロー水彩紙荒目   ダーマトグラフ  透明水彩